現代文は坂口安吾文学のふるさと」に入りました。ちょっと難しいかもしれませんが*1、『伊勢物語』「芥河」を学び、直接は引用されていませんが横光利一「蠅」を現代文で学んだところだったので、タイミング的にはここしかない、と思い投入した次第です。


 機会があったら、ぜひ安吾の「堕落論」を読んでみてください。私は高1か高2で読んで、全身が痺れた覚えがあります(私の高校時代の文学3大ヒーローは、坂口安吾高橋源一郎鴻上尚史でした)。『源氏物語』と出会っていなければ、もしかしたら安吾を研究対象に選んでいたかもしれない。こういう知性を手に入れたい、と私は切に願ったものです。諸君に安吾を教えることができることを、私は幸せに思います。ま、君らにとって幸せかどうかは別にして。

*1:大岡信「言葉の力」の難しさとはまた別の意味で難しい。大岡は抽象度が高く、あと若干論旨にブレがあった点が難しかったようですが、安吾のそれは、そういう発想で物事を考えたことがない人にとっては未知の考え方・認識である点が難しいように思う。