音楽鑑賞会

 3、4時間めに音楽鑑賞会が行われました。私は別の業務で後半の「ファランドールからしか聴けませんでしたが、久々に心穏やかな時間を過ごしました。
 毎回音楽鑑賞会のたびに、城北生の鑑賞態度が気になるのですが、私は前半不在だったので語るべき言葉を持ちません。ただ、後半で講堂に入ったら曲間にざわつきがあった感じは抱いたので、ううむ、どうだったのでしょうかね。


 クラシックファンの生徒に別段言うべき言葉はありませんが(クラシックファンの生徒の音楽鑑賞会の感想が「恥ずかしかった」であることはままあることです)、クラシックというだけで身構えたり興味を無くしたり逆にわざと興味ないぜ的態度をことさらにとる生徒(人はそれを「中2病」などと呼ぶらしい?)に言うべき言葉があるとすれば、聴き方によっては面白くなるぜ、と。だから食わず嫌いはつまらないと思うのですな。
 別段、ロックやポップスへのクラシックからの史的影響やら、相互作用やらというレベルで捉えずとも(これはこれで突き詰めるととってもおもしろいのだけど)、例えばベースラインだけ聴いてみる、とか、テーマ(ロック・ポップスでいえばリフかな)を聞き探してそれを追っかけてみる、とか、指揮者の動きを見るとか(今回、わざと指揮者の方はクラシック的ではないノリを意図して演じた箇所があったね)、特定の楽器だけに注目して聴いてみるとか、とっかかりになるような聴き方はあるのだ。
 そういう楽しさはある。初手から閉じてしまうのは、もったいない。


 ともあれ、興味のある者からない者まで集め、必ずしも音響的にも空調的にもベストではない環境で、一斉に聴くより、自分で主体的にホールに出向いて聴く方が、得る者はより大きいのは言うまでもありません。とっかかりを得て、ある程度聞き楽しみ方がわかったら、ホールに行くのもいいのではないでしょうか。