山田昌弘&麓直浩『ダメ人間の日本史』 ※ネタバレ注意

 日本史は好きですか?中には、暗記が多いため嫌う人もいるようです。しかし、歴史が好きな私としてはどうにかして好きになってほしい。
……どうすればいいんだ……そうだ、きっかけがあればいいんだ!というわけで、ちょっとでも興味がもてるきっかけとしてこの本を紹介します。


・妹よ ああ妹よ 妹よ それにつけても 妹可愛い
 ええ〜昔、昔とある漢詩の天才がいました。この人は妹に向けこのような歌を贈りました。
なかにゆく 吉野の河は あせななん 妹背の山を 越ゑてみるべく (訳:河越えて妹背の山を越すようにタブーを越えて嫁は妹)
 次に妹の返歌
妹背山 かげだに見えで やみぬべく 吉野の河は 濁れとぞ思う (訳:妹背山寄ってこぬようバカ兄を流してしまえ麓の吉野川
 さて、この人というのは平安時代初期の天才詩人の小野篁のことなんですが…どうですシスコンのダメ人間ですよね? 
 この後も歌が続くのですが公序良俗に反するためここでは控えさせてもらいます。(本には載ってるよ!)


・女など心に浮かぶ虚像で十分
 以下、とある有名人物の恋愛観女性観です。
 1.モテない奴は恋愛捨てろ
 2.リアル女と縁を切れ
 3.リアル女はメチャクチャ怖い
……さて誰だと思いますか?
 みなさんも知っている人物です。 吉田兼好さんでーす。いえ〜い。
 はい、『徒然草』を書いた人として大変有名な兼好さんは二次元(妄想上の美少女)を愛するオタクさんだったんですね。(文字数の関係上、続きは本で)


どうでしたか?ちょっとでも興味がわきましたか?この本は歴史だけでなく、偉大なる我々の担当教諭が熱弁をふるう古典の授業でも多いに役立つでしょう。
 最後に知っておいてもらいたいのは過去の偉人たちの中にもダメ人間がいたということを……ッ!【池  内蔵太】