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- 作者: 橋本治
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1998/04/01
- メディア: 文庫
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春って曙よ!
だんだん白くなってく山の上の空が少し明るくなって、紫っぽい雲が細くたなびいてんの!夏は夜よね。
月の頃はモチロン!
闇夜もねえ……。
螢が一杯飛びかってるの。
あと、ホントに一つか二つなんかが、ぼんやりポーッと光ってくのも素敵。雨なんか降るのも素敵ね。
「春は曙(がよい。)」などと訳す国語教育を蹴っ飛ばした名著。
だって清少納言は「春は曙。」としか言っていないのだから、「春って曙よ!」という訳が正しい。
という橋本治は、ちょっと文体のクドさが個人的には苦手なのだが、世界を正しく笑い飛ばすとびっきりの知性を持ったかっこいいおじさんである。
橋本治は、「正しい現代語訳」を本気で試みている。
とはいえ、何しろ私が中2のころ国語の先生から勧められたぐらいなので、ちょっとこのギャル言葉は80年代標準で、いささか古く感じられるかもしれないけれども、では90〜00年代標準のものは、また明日。