男の子向けのアニメや特撮で、男性グループのなかに、1人ないし2人、女性のキャラがいるという現象が、なぜか共通している。
それはなぜか。そしてその現象のはらむ問題はどこにあるのか。そうした先鋭な問題意識を持ち、しかも読み物として無類におもしろいのが、前日紹介した『紅一点論』です。
入試でも散見されるジェンダー論の初発として、なかなかよろしいのではないかと思っています。*1
以上、先日の追記でした。

*1:念のため。報道でおもしろおかしく取り上げられるような、いわゆる「ジェンダーフリー」に関しては、擁護する立場に私は立っていません。このあたりのことは、また機会があったら触れることもあるでしょう。ただ、簡単に先取りして言ってしまえば、(1)<ジェンダー>が存在することを対象化しうる知性は、持っておいた方がいい。(2)<ジェンダー>に無自覚なままに他者を抑圧することは避けたいものだ。(3)しかし、<ジェンダー>と「ジェンダーフリー」とは別に考えた方がよい。「フリー」などありえない、というところから出発しなくてどうする。というのが私の考えです。むろん、この考えを諸君に押しつけるつもりもない。