木村元彦『オシムの言葉〜フィールドの向こうに人生が見える』

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える (集英社文庫)

オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える (集英社文庫)

日本代表の新監督が決まったこともあり、この本のことを思い出した。
この本はオシム語録と共に、オシムの過去が書かれている。
今では名将と謳われているが、監督就任当時は、日本でもヨーロッパでも批判の嵐だったそうだ。
とにかく走る、走る、走る、地獄のような練習をさせた。
フルコートの中で三対三をやれなどと無謀な練習を強いられた選手の一人は「何ダヨ、コノカントク」と、思わず愚痴をこぼしたほど。
ところが、いざ試合となると相手を全く寄せ付けなくなるほどにまで選手達は強くなっていた。90分間フルで走っても疲れない、ボールを取ってからのカウンターが恐ろしく速い・・等と選手のスキルは著しく成長していた。
人々はそれを「オシムマジック」と言ったそうだ。
オシム語録の中に、「ライオンに追われたウサギが逃げ出す時に、肉離れをしますか?準備が足らないのです」という言葉がある。ベンチから途中出場したある選手に向けた一言である。たとえベンチスタートでも、常に試合に対しての準備をしておけ、というメッセージだと思う。この言葉に、オシムの鋭い観察力と言葉の表現力に感心した。
そんなこんなで続きはできれば読んで貰いたいっす。ヨロシク。【PASUMO